
活動紹介
世界第6位の排他的経済水域を有する我が国において、非化石・非核・国産エネルギーである海洋再生可能エネルギーの開発は、温室効果ガス削減・放射能汚染リスク低減・エネルギー自給率向上の各側面に貢献できるものとして期待が高まっている。 出力変動が大きく系統連系が難しい海洋再生可能エネルギーを今後大量導入していくためには、発電コストの低減と共に、洋上で発電電力を安定化し貯蔵する技術の確立が不可欠である。 当チームでは、大規模かつ長期間の電力貯蔵形態として液体水素を有望視し基礎研究を実施しているが、海洋再生可能エネルギーによるグリーン水素の製造や水素貯蔵による電力平滑化という観点からの研究開発には未着手である。 そこで本研究グループでは、水素による電力貯蔵システムの導入による海洋再生可能エネルギーの利用拡大を目指し、浮体上で再エネ電力を液体水素に変換することを可能にする完全独立電源型浮体式プラントの構築を最終目標とする。 その最終目標に向けた研究開発項目として、1)海洋再生可能エネルギーの利用技術、2)浮体システムの考案・開発、3)独立電源システムの考案・開発、4)水素製造システムの開発、5)水素貯蔵・輸送技術の開発、5つを掲げる。 海洋再生可能エネルギーによる発電から浮体上のマイクログリッドにおける電力の安定供給、海水の淡水化及び水電解による水素製造、水素の液化と貯蔵に至るまでのあらゆるエネルギー変換過程を洋上で実行可能なシステムの構築に向けて、関連する企業とも連携を図りながら研究開発を実施する。

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